【1】グローバル広報と海外プレスリリース配信

企業のグローバル化にともない、国内と海外の垣根を超えたグローバルな広報が求められています。
「グローバル広報」には、世界を視野に入れた広報戦略と同時に、
各国・各地域にローカライズした「現地広報」が不可欠です。
しかし、日本国内からも海外広報は可能です。
その代表的なツールが「海外プレスリリース配信サービス」です。

日本企業のグローバル化とグローバル広報の進展

日本企業のグローバル化

日本企業にとって海外市場の重要性は一段と高まりつつあり、グローバル展開が急速に進む中、海外拠点にも数多くの現地法人やグループ会社などを抱える企業が増えています。
下図は、日本貿易振興機構(JETRO)が2017年に実施した、日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査の結果です。
回答企業の多くが海外ビジネスを展開し、輸出先も全世界に広がっている様子がうかがえます。

現在行っている海外ビジネス

輸出先の所在

出典:独立行政法人 日本貿易振興機構「2017年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/1a4c649d0721464c/20170107.pdf P4-P5

グローバル広報の進展と現地広報

海外ビジネスを展開する企業は、かねてより国内広報に加えて海外広報にも力を入れてきました。
しかし、企業のグローバル化にともない、国内と海外の垣根を超えたグローバルな広報に取り組むようになってきました。
業種や企業規模、事業規模の違いなどによって方針や体制は異なりますが、多くの企業がグローバルな視点で戦略を考え、海外を含むグループ全体でメッセージの統一を行い、情報を発信する動きが強まっているようです。

グローバル広報を展開する際の留意点は、国や地域によって異なる政治、社会、文化、習慣などの違いを理解しておくということです。また、各国・各地域のメディア事情もそれぞれ異なっています。
こうした点を無視して、国内広報と同じアプローチをそのまま海外で展開しても、十分な効果を期待することはできません。逆効果になったり、思わぬところで社会問題になったりすることもあります。
グローバル広報においては、基本となる戦略やメッセージの統一・共有を行いながらも、各国・各地域の実情を踏まえた最適なアプローチでコミュニケーションを展開していくことが重要です。

各国・各地域の事情を踏まえた上でのグローバル広報を展開するためには、「現地広報」の充実が不可欠です。
経済広報センターの調査を見ると、6割以上の企業が現地広報で対応しています。本社広報主導ではなく、本社と連携しながら、実施にあたっては地元の事情に詳しい現地広報が主体となって活動しているのです。

海外広報の実施体制

出典:経済広報センター『第13回企業の広報活動に関する意識実態調査報告書』2018年

「現地広報」の課題

ところで、下図は、先ほどと同じ日本貿易振興機構(JETRO)による調査結果ですが、これを見ると、海外ビジネスを展開する企業の中でも現地に拠点を持つのは、約半数にとどまっているようです。
また、大企業は9割以上が海外拠点を持っていますが、小規模企業では約3割に過ぎません。
このような点から見ても、本社広報と現地広報が連携した形での理想的なグローバル広報は、まだまだ大企業を中心に展開されているのが実態ではないかと推察されます。

海外拠点の有無

(注)代理店は海外拠点に含まない。
(注)大項目の「大企業」と「中小企業」の定義は中小企業基本法に基づく。
(中小企業の定義 http://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/teigi.html

出典:独立行政法人 日本貿易振興機構「2017年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/1a4c649d0721464c/20170107.pdf P7

グローバル広報はじめの一歩、海外プレスリリース配信

現地広報の展開が理想ではあるものの、日本国内での海外広報活動も可能です。

駐日特派員

例えば、日本に特派員を配置している外国メディアを通じた情報発信です。
日本には、欧米やアジアのメディア数十社が独自に特派員を置き、取材・報道活動を行っています。主要なものでは、フィナンシャル・タイムズ(英)、ウォール・ストリート・ジャーナル(米)などの新聞社、ロイター(英)、ブルームバーグ(米)、ダウ・ジョーンズ(米)などの通信社。フィガロ(仏)、ハンデルスブラッド(独)、朝鮮日報(韓)、新華社通信(中)などのメディアも特派員を置いています。さらに、フリーランスのジャーナリストも数多くいます。彼らは、東京の日本外国特派員協会(FCCJ)などを拠点に取材活動を行っています。
彼らのような海外特派員に情報を提供し、世界に発信していくことができます。
もちろん、各メディアにはそれぞれの編集方針ありますので、彼らの特性をよく踏まえた上でリレーション作りを行い、情報提供を行っていく必要があります。

日本国内の英字メディア

日本国内には、日本最古の英字新聞である「ジャパンタイムズ(The Japan Times)」や、読売新聞社の発行する「ジャパンニュース(The Japan News)」といった、日本のメディアが発行する英字新聞があります。また、共同通信社や時事通信の提供する英文サービスなどもあります。
これらの英字メディアは、外国特派員も情報収集の目的で読んでいます。また、外国公館や日本を訪れる政府高官、ビジネスリーダーなどにも活用されています。
その影響力を考慮し、これら英字メディアとのリレーションを作っておくことも大切な海外広報活動の一環です。

グローバルWEBサイト

WEBサイトを活用した情報発信も、日本国内で実施できる海外広報活動です。
世界中からアクセス可能なWEBサイトは、海外のメディアや様々なステークホルダーなどへの幅広い情報提供の場として、あるいはコニュニケーションの道具としてたいへん有用です。
現在、多くの企業が日本語の他に、英語や中国語など複数の言語でWEBサイトを開設しています。
しかし、単に日本語サイトをそのまま翻訳しただけでは不十分です。グローバル広報と同じく、各国や各地域の文化、社会、商習慣などを考慮した上でのローカライズが求められます。
グローバルWEBサイトでは、グループ企業全体として伝えるべき基本メッセージを発信すると同時に、エリアごとのニーズに応じた情報提供ができるようにコンテンツを制作する必要があります。

海外プレスリリース配信サービス

最も基本的なかつ手軽な海外広報活動のツールは、「海外プレスリリース配信サービス」を利用することです。
欧米では「ワイヤーサービス」とも呼ばれ、ワイヤーサービスを使ったプレスリリース配信がスタンダードになっています。ワイヤーサービス経由のプレスリリースしか受け取らない、というメディアがほとんどです。
PR NewswireとBusiness Wire の2社が、世界標準として広く活用されています。どちらも半世紀以上の歴史があり、世界全域に配信ネットワークを持っています。
アジア太平洋地域においては、共同通信社も加盟する13カ国の国営通信社・主要通信社が AsiaNet というネットワークを構築し、プレスリリースの配信を行っています。

共同通信PRワイヤーでは、アジア太平洋地域は AsiaNet、アジア太平洋地域以外は PR Newswire を通じてプレスリリースを配信しています。
いずれの配信ネットワークも、日本国内から利用できるのは共同通信PRワイヤーだけです。

企業の広報部では、英文完成原稿のプレスリリースを用意するだけで、海外プレスリリース配信サービスを利用することができます。あとは、いつ、どの国のどのようなメディアに配信するかを決めればOK。各国の現地語に翻訳するのは、それぞれの国の配信ネットワークに任すことができます。
プレスリリースは広報の基本です。
海外プレスリリース配信サービスは、もっとも手軽に利用できる海外広報活動であり、グローバル広報のはじめの一歩であると言っても過言ではありません。

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